高血圧症
血圧とは、心臓から送られる血液が血管の壁を押す圧力のことを言い、収縮期血圧(心臓が収縮し最も血管に圧力がかかっているときの値)と拡張期血圧(心臓が拡張しているときに血管にかかっている圧力の値)の2つの数値があります。
高血圧は、診察時の収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90 mmHg以上である場合に診断されます。
それを確定するためには一度の血圧測定だけでなく、同条件下で複数回に渡って測定を行います。
高血圧は、日本人の約3人に1人が有しているとされています。
そのうち治療を受けている方は5-6割で、基準である140/90mmHg未満にコントロールされている方はさらにその半数です。
高血圧は症状が出にくいことから定期的な健診を受けていないと見過ごされることがあり、また高血圧と診断されても症状がないことから放置されることがあります。
しかし、長期的に高血圧が続くことで血管壁はその圧に耐えるために硬化していきます。
さらにそのまま何もしなければ、次第に動脈硬化が全身に進行し、血管はもろくなる、あるいは血行を悪くさせます。
結果として、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、心臓病(狭心症、心筋梗塞、心不全、心肥大)、腎臓病などの重篤な合併症を引き起こします。
このような事態を防ぐためには、定期的に血圧を測定し、数値が高いと感じた場合には、一度ご相談されることをお勧めします。